2012年11月5日月曜日

絵は箱によって感動に差がでるらしい
  -大エルミタージュ美術館展/東京・京都

10月某日

東京・名古屋から巡回してきた「大エルミタージュ美術館展 京都」。その開催後最初の週末に行ってみた。

公式サイト : 大エルミタージュ美術館展 
東京展 4/25-7/16 ☆
名古屋展 7/28-9/30
京都展 10/10-12/6 ★

といってもこの美術展は初めてではなく、6月、東京まで出向いてベルリン国立美術館展とあわせて観にいったから二度目である。

ベルリン展の記事は
〔 真珠の首飾りの少女 - ベルリン国立美術館展 〕

というわけで、同じ美術展を別の美術館でたのしんだお話。

大エルミタージュ美術館展 世紀の顔 西欧絵画の400年

6月のときのことをふりかえれば、とりあえず午前中はベルリン展(国立西洋美術館)に行くことに決めていて、午後はどの美術館を闊歩するかは当日まで未定だった。そして、西美の館内においてあったチラシをいくつか見比べて選んだのがエルミタージュ展。

   「大エルミタージュ美術館展 東京展」 表

   「大エルミタージュ美術館展 東京展」 裏

東京展のチラシは見開きタイプ。京都は通常のA4で1枚。

   「大エルミタージュ美術館展 京都展」 表のみ

大きなポイントとなったのは、国立新美術館(新美)で開催されていることと、マティスがあるということ。新美もマティスも初めてなのだ。

マティスについては後で書くとして、新美は、完成したころは東京近辺にいたから足を運ぶことはできたはずなのに、当時は美術に関心がなく結局行かずじまい。あのガラス張りの、クネクネした建物が噂になっているのはもちろん知っていたけど、趣味の悪そうな感じがしたし、身近な文筆家の評判が悪かったせいもあるだろう。

   国立新美術館 / クネクネ

当日はカメラを忘れたので写真はなし。痛恨の失敗である。なので、上も含めて、8月に行ったときに撮った写真をかわりに掲載。(そのときは午前中に「具体展」を観にいった。ゴミみたいだった。感想はそのうちまとめたい。)

だが、実際に新美に入ってみたら意外にも(中は)よかった。

   屋内から外を / 3階までの吹き抜け

   高いところが苦手な人にはエスカレーターがまず危険

基本的には、ガラスと打ちっぱなしのコンクリート、それに木目の床板で構成される開放的な空間。

なかでも外光の射し込み具合がなかなかのもの。

   1階のカフェ / 「具体展」が不人気だったためかガラガラ

このあたりの無骨な構造も外のクネクネとは違って良い感じ。

  2階のサロン・ド・テ ロンド(カフェ)へ続く通路を1階から

さて、絵画である。

「西洋絵画の400年」というサブタイトルがあるように、西暦1500年頃から1900年頃までを視野に入れて、ルネサンス、バロックからロマン主義、印象派、ピカソまでと、とても幅広い作品が集められた。

エルミタージュ美術館はロシアの女帝エカテリーナ二世(在位1762-96年)が所有美術品を飾るために建てた宮殿がその始まりで、6つの建物に現在約300万点の作品を所蔵しているという。今回はその中からほんのわずか、89点の作品が日本にやってきたわけだ。

にもかかわらず、作品のレベルは低すぎた。素人が云うのもなんだが、傑作が集められたとはお世辞にも云えない。


(執筆中)

   京都市美術館 / 雨はかろうじて降っていない

   「大エルミタージュ美術館展」カタログ 2012年 2500円




0 件のコメント:

コメントを投稿