2011年9月30日金曜日

ワシントン・ナショナル・ギャラリー公式ガイドブック

9月某日

本国のワシントン・ナショナル・ギャラリー / National Gallery of Art, Washington (NGA)の公式サイトを眺めていると飽きないのだが、ふと、ギャラリーショップのページでいろんなグッズが販売されているのを見つけた。

展覧会カタログやポスター、、DVDなどが公式グッズとして並んでいて、そのなかにGuides to the Collection(所蔵品案内本)として何冊かの美術館オリジナルのガイドブックがある。カタログも貴重だが、おそらく現地でしか買えないガイドブックもなかなか貴重だ。

ネットで注文できるということで、早速2冊を注文してみる。支払いはクレジットでFedExにより届くとか。

一週間くらいかかるかなと思っていたら、2日で届いた。早すぎる。

購入したのは次の2冊。

National Gallery of Art, Washington
  $16.95, Softcover, 332 pages, 312 color

レオナルド・ダ・ヴィンチのクールな絵が表紙のこの本は、コート紙にフルカラー、312枚もの絵がおさめられる。とても素敵な本だ。


洋書だからすべて英文だが、比較的平易な英語で書かれているのでとても読みやすい。これはお買い得だった。

絵画だけでなく、NGAが所蔵するあらゆるジャンルの美術品が写真つきで紹介され、贅沢なガイドブックとなっている。作者ではなく、作品ごとに解説がなされているのが特徴。

注文したもう1冊は、英語以外にスペイン語、フランス語など各国語の翻訳があるこちらの本(日本語版)。

Martha Richler, National Gallery of Art, Washington: A World of Art (Japanese Language Edition)
  $21.95, Softcover, 224 pages, 300 color

少し大判の本でこちらもフルカラー、300枚の写真が掲載されている。だが、こちらはちょっとダサいかな・・・。


内容は、作品ごとではなく作者ごとに複数の絵(美術品)について解説がされており、しかもひとつの美術史ともなっていて物語的に話が構成されている。つまり、この画家から次の画家へという流れがわかるような文章だ。だから流れによっては二度、三度登場する人もあるわけで、その点、読んでいてとても面白い。

ところがこの日本語本、訳がちょっと下手なのである(翻訳が分担されたためかバラつきがある)。日本人が翻訳したのは間違いないのだけど、訳者の名前は一切掲載されていない。協力者として、Hata Stichtingの名前はある。これは東京に本部がある財団ハタ・ステフティングのことで、おそらくこの財団が翻訳を担当したのだろうが、Translatorとしてのクレジットはないのだ。不思議な本である。

NGAの公式ガイドブックを明らかな翻訳文で読むというのは、「外車の操作パネルが日本語だった」というくらい違和感がある。これなら英語で読んだほうが雰囲気がでるし、自然な文章を読めることになるだろう。これは失敗であった。

値段は送料$15.74を含めて計$54.64。円高の今が買い時である。

ところで・・・ひとつ気になった箇所があった。それは、本の奥付に、印刷がシンガポールと中国となっていたこと。東アジアからアメリカにいって、そのアメリカから日本に空輸されてきたのだろうか、あるいは直接、アジアから運ばれてきたのだろうか。お届け期間が2日というのはあまりに早すぎる。アジアの倉庫から輸送されたとしたら、ちょっとショックだな・・・。

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